昭和38年から昭和41年にかけて建設され、築50年以上が経過した宇栄原団地。
建物は老朽化し、平成20年からは建替工事が始まりました。
建替工事が進む宇栄原団地
2021年9月現在は第5期の建替工事が行われており、古い団地が残っているエリアもありますが、昔の面影を残す部分ももうすぐ取り壊されてしまうことでしょう。
完全になくなってしまう前に、団地の今の姿を写真におさめるべく、宇栄原団地周辺を散策してきました。
すでに建替工事を終えたエリアには、高層化した新しい団地があります。
45棟あった団地を8棟に集約し、空いた土地は民間に払い下げられる計画とのこと。
マンションのように高層化した宇栄原団地ですが、棟と棟のあいだにはゆったりとした芝生のスペースがとられ、緑が多い印象です。
今はまだ若い樹木ですが、これから棟のシンボルとなっていくのでしょうか。
古い建物が残っているエリア
住んでいる人はおらず、取り壊しを待つ宇栄原団地A棟付近。
4階建ての古い建物が残っているのは、このエリアだけとなりました。
工事中のため敷地内に立ち入ることはできませんが、フェンスの隙間からわずかにその姿を見ることができます。
こんな小さな棟もあったんですね。
宇栄原団地の歴史を感じる建造物
宇栄原団地の全1,004戸に水を供給しつづけてきた給水塔、愛称『バル給』。
以前、うるくローカルプレスでも取り上げました。
どこかノスタルジックな可愛らしい佇まいで、給水塔としての役目を終えてもなお、団地のシンボルとして愛されています。
そんなバル給も、建替工事に伴い取り壊されることが決まっています。
最近ではあまり見なくなった市場付きの団地。
ここ宇栄原団地にも公設市場があり、かつては精肉・鮮魚などの食品店のほか、美容院や手芸店、駄菓子屋なども入居していたそうです。
住民たちの生活を支えるマーケットとして賑わっていたことでしょう。
現在では数店舗が入居するのみとなっているようで、この日はシャッターが下りていました。
2階には団地の自治会事務所や集会所があるようです。
公設市場の近くにある宇栄原団地案内図。
味わい深い手書きの看板には、昔の配置が描かれています。
サンエー うえばる団地店さんや、マツモトキヨシ うえばる団地店さんがあるエリアも、以前は団地が建っていたようです。
こうして見ると、かなり大規模な団地ですよね。
宇栄原団地ができた当時は、ここだけでひとつの街のようになっていたのではないでしょうか。
宇栄原団地の歴史を振り返る特集連載が始まります。
2021年9月現在の宇栄原団地は、新しく生まれ変わったエリアと取り壊しを待つエリアが混在しています。
完成から50年あまり。
多くの人の暮らしを支えてきた宇栄原団地。
当時としてはかなり大規模な団地で、公設市場などもあり、にぎやかなコミュニティだったのではないでしょうか。
うるくローカルプレスでは、これから特集連載として、宇栄原団地ができた当初からこれまで歩んできた歴史を振り返り、アーカイブとして残していきたいと思います。
■おまけの一枚
晴れた日の夕方にだけ現れる、もうひとつのバル給。
団地が高層化したからこそ見ることのできる景色かもしれません。
夕方ごろ近くを通った際は、ぜひ探してみてください。
<バックナンバー>
【宇栄原団地】(宇栄原市営住宅)
那覇市宇栄原17−890
宇栄原団地での思い出、昔よく遊びに行ったな~、住んでいた人ならわかる”宇栄原団地あるある”など、なんでもOK!
また、昔の写真などもあれば、共有いただけると嬉しいです!
ぜひ編集部までご連絡ください!
連絡先:uruku@daikyo-k.net
★SNSのDMからでもOK!