那覇市具志2丁目、住宅街の一角にある『ヌールガー』は具志集落の村ガー(共同井戸)で、かつて具志ノロが神事の際に清めの水を汲むために使った井戸です。
現在はコンクリートで覆われていますが、今でも水が湧き出しており手押しポンプで水を汲むことができます。
具志ノロ(ヌール)が清めの水を汲んだ井戸
琉球王国時代、小禄地域に配置されていた5人のノロのひとり・具志ノロ(ヌール)は具志、宇栄原、松川、高良、宮城の神事(祭祀)を担当していたといいます。(※宮城には出向かず、米と酒を持ってきて供えたそう)。
その際に、神聖な水(清めの水)としてこのヌールガーから水を汲んでいました。

ヌールガーの水は水質も良く豊富に湧いていたことから、戦後も水道が布設されるまでは飲み水として多くの字民に利用されたそうです。


正月の「若水」で1年間の家族の健康を祈った

正月の早朝、ヌールガーで汲んだ水は「若水」といい、かつて具志の人々はその「若水」でお茶を沸かし仏壇に供え、1年間の家族の健康と幸せを祈ったそうです。
『具志字誌』には、昭和30年代に水道設備が整備されたことから利用者も少なくなり、その後安全のため入口を封鎖するようになったと記述されています。
現在はコンクリートで覆われていますが、手押しポンプが設置されており、今も井戸として利用可能となっています(※飲用不可)
具志自治会の高良会長は
「今も湧き出ている水の流れを止めないように、そして地域の子どもたちが水を汲む体験が出来ればと思っています」とおっしゃっています。



かつての『アカムヤー』の裾部に位置
現在の具志テニスコートあたりは『アカムヤー』とよばれた一段高い丘陵でした。
そこから少し下がったあたりに『ヌールガー』が位置していたと思われます。
『具志字誌』に掲載されているヌールガーと「字具志老人クラブみどり会』の写真に『アカムヤー』と思われる丘陵が写っています。

その後、宅地造成されたために、今では当時の地形の面影はありません。

今もヌールガーの後ろは綺麗に整備され、具志の人々に大切にされています。



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【ヌールガー】
那覇市具志2-8-38付近





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